夜のホテルで寝る前の自由時間のこと。
5人部屋で同室の新太に、俺1人だけがホテルのロビーに連れ出された。
俺、もうすげぇ眠いのに………。
「晃椰。真面目な話がある」
「…なんだよ」
「その……ここから少し先のホテルの側に、観覧車あるの知ってる?」
「あー、叶芽が乗りたいって言ってたな」
「マジ⁉︎それなら俺に協力してほしい‼︎」
椅子に座ったまま、勢い良く金髪頭を下げた。
頭を上げると、顔は真っ赤。
気持ちわりぃな……。
「俺、未央ちゃんに告ろうと思う…」
「観覧車に2人で乗って、その勢いで告ろうって?」
「その通り‼︎うまい口実作るために、晃椰達も一緒に来てくれよ〜‼︎頼むから〜‼︎俺、未央ちゃんに本気だし‼︎」
「別に良いけど」
「マジで助かる‼︎今度なんか奢る‼︎」
元々、叶芽が乗りたいって言ってたし。
未央ちゃんに対する新太が、健気過ぎるから助けてやろう。
叶芽のわがままも聞いてやれるから一石二鳥ってやつ。

