1週間後の放課後。


文化祭の売り上げでクラスのヤツらと、焼肉で打ち上げ。


「あ〜‼︎何すんのよ‼︎」

「はぁ?俺?なんだよ…」

「あたしが食べ様としてたお肉取らないで‼︎晃椰のバカ〜‼︎」

「知らねーよ。早いもん勝ちだ」


膨れた顔で急にスマホをいじり出す叶芽。


画面に表示したのは、文化祭の時の女装写真。


「この写真バラまいちゃうよ‼︎」

「…すんません。カルビあげるから許して下さい」

「えへへっ‼︎ありがと〜‼︎」


お前、いつか覚えてろよ‼︎


だけど、新太は隣で腹を抱えて笑う。


「ははっ‼︎晃椰と叶芽ちゃんって、最近立場逆転してるよね〜」

「してねーよ‼︎つーか、させるか‼︎」

「だって、叶芽ちゃんの尻に敷かれ気味じゃん‼︎」

「確かに‼︎将来的に、かかあ天下って感じする‼︎」


未央ちゃんまで、そんなこと言うなよ…。



でも、叶芽はそんなの無視で嬉しそうに肉を頬張る。


俺、こんなヤツの尻に敷かれてんの?


まぁ……それで、叶芽が幸せなら別に良いか。


こんな風に思う俺は、よっぽど叶芽が好きなんだろうな。