少しずつ文化祭の準備が進められる放課後。


あたしも未央達と看板作りを手伝っていると、急に首に腕が回された。


横を向くと間近に晃椰の端整な顔が。


「真剣なとこ悪いけど、一緒に休憩なんてどうですか?」

「今、作業中なのでお断りしますっ」

「うっせーな、ブス。早く来いよ」

「はっ、はい⁉︎強制的過ぎ〜‼︎」


未央〜……笑ってないで助けて‼︎



ズルズル引っ張られ、屋上に連れて来られた。


そして、あたしは晃椰の脚の間に座らされる。


「ん〜…疲れた。癒せよ、叶芽チャン」

「くすぐったいんだけど…」


あたしの首元に顔を埋め、晃椰の髪が触れる。


お腹に回る腕にもドキドキするし、ヤバイ……。


「うわ。彼氏よりスマホ優先かよ」

「違うよ‼︎メール来てたの。…あっ」

「どしたの?誰?」

「えっと……陽來君です…」

「は?なんで?つーか、今更なんて来たんだよ」


スマホを2人で覗き込むと……。



『久しぶり‼︎叶芽ちゃん。
今月末、文化祭あるよね?
友達と文化祭行くから‼︎』



晃椰の眉間にシワが寄ってるー‼︎