性悪男子の甘い毒




少し時間を置いて教室に戻ると、叶芽の姿は無かった。


代わりに、俺の席に来たのは心配そうな顔した未央ちゃん。


「晃椰君‼︎叶芽どうしたの〜?」

「アイツ…どこ行ったんだ?」

「え、つい晃椰君が一緒にいると思ってた‼︎体調悪いからーって早退したよ」

「そっか…。多分それ俺のせい…」

「ええっ⁉︎嘘でしょ⁉︎」


ほんとなんだってば…。


隣の席はポカンと空いたまま受けた午後の授業。


叶芽が隣にいないと、こんなに退屈なんだ。



次の日、学校に来た叶芽と特に会話はナシ。


赤く目が腫れてるのだけは、嫌ってほど分かった。


そんな俺の視線に気付いたのか、バチっと合う視線。


「…おはよ」

「おはよう…」

「大丈夫か。昨日の…こと」

「知らないもん……」


そうだよな……。


今回はマジで俺が悪い。


だけど、ずっとアイツと連絡取ってる叶芽もどうなんだって話。



この日は、丸一日口聞かなかった。