約束通り、放課後に買ってもらったイチゴ味のアイス。
9月と言っても、まだまだ残暑。
火照る体にアイスが冷んやり染みる〜‼︎
「叶芽の一口ちょーだい」
「いいよ‼︎あたしにも晃椰の一口‼︎」
「あんま食ってたら腹壊すぞ」
「晃椰だって腹壊すよ〜」
コンビニの軒先で軽い言い合い。
晃椰が食べてるソーダ味のアイスが、キーンと頭に響いた。
「うぅ〜っ…頭キーンってきた‼︎」
「ははっ‼︎お前の一口デカイんだよ‼︎半分ぐらい食ってね?」
「そんなことないですー‼︎晃椰だって、いっぱい食べてる‼︎」
「うっせーなー。口塞ぐぞ、コラ」
頬をむにっと摘ままれると、反論出来ません……。
晃椰は黙り込むあたしを見下ろし、ニヤッと怪しく微笑んだ。
あ………キス、される…。
目を閉じた瞬間に、キスを落とされたのは額……。
「期待しちゃった?可愛いヤツー」
「しっ、してないよ…」
「ココはまた今度してやるよ」
指先であたしの唇に触れる。
いっつもドキドキさせられるんだから…。
残暑の夕方、もっと暑くなっちゃったのは秘密。