次の日、登校時間で混み合う下駄箱。


そんな中でも見付けてしまう嫌いなはずのアイツの姿。


しかも、バッチリ目が合う……。


「なっ、何見てるんデスカ…」

「うるせぇよ…。語尾カタコトだし、作り笑いブスだし…」

「高槻君って文句しか言えないんだね」

「藤咲さんの文句限定でね」

「どうしよう。すごくイライラするぅ〜…」


小声で頭を抱える。


こんなに人いたら、本性さらけ出せねぇもんな。


「高槻君。殴っても良い…?」

「良いけど、お前の作り上げて来たぶりっ子キャラ崩壊すんぞ」

「うわぁ〜…それは嫌だぁ〜…」


どっちだよ……。


めんどくさいけど面白いヤツ…‼︎


「…あははっ‼︎」

「人の顔見て笑わないでよ〜‼︎もしかして……メイク変⁉︎」

「変‼︎すっげー変‼︎」

「ええっ‼︎ど、どこ⁉︎アイメイク⁉︎リップ⁉︎」

「教えねーよ、バーカ‼︎」

「教えて下さいー‼︎」



くだらないことで笑ってた。


この時間、嫌いじゃねーのは俺だけかな………。