授業中、真剣に板書をする叶芽の髪で遊ぶ俺。


巻いてる時のふわふわ感が好き。


「晃椰。あたしの髪好き?」

「好き。ちょうど良い暇潰しになるから」

「そ、そっち…⁉︎もう触らないで‼︎」

「怒んなよ〜。ブスに磨きかかんぞ」

「ほんっと、相変わらず性悪だよね…」


言い合いしてる方が、俺らしくて。


このくだらない時間が嫌いじゃない。


やっぱり、叶芽の隣の席か斜め後ろのが良かったかも。


そしたら、アイツのコロコロ変わる表情見れんのに……。



机に突っ伏して、アイツの華奢な背中をジーっと見詰めた。


なんか眠たくなってきた…。


「あれ?晃椰〜…」

「んー……」

「起きないと先生に怒られちゃうよ?もう…」


高くて心地良い優しい叶芽の声。


安心してマジで寝ちゃいそうだ…。



きっと、今の俺の居場所は叶芽の隣。


いつも口悪いこと言っちまうけど、ほんとはすげー大好き。


まだまだ先の未来も、俺の隣にいてほしい。



なんて思いながら眠りについた午後の授業だった。