1人になり家までの道を歩いている時。
「晃椰‼︎」と背中に声を掛けられた。
振り向けば、金髪を風に揺らした新太で。
「今帰りー?遅いな‼︎」
「叶芽とメシ食ってたから。新太は?」
「俺は、未央ちゃんのバイト先に押し掛けてた‼︎」
「あー。確か、今カフェでバイトしてんだっけ?」
「そっ‼︎カフェの制服姿…可愛かったなぁ〜…。襲いてぇ……痛っ‼︎」
バカな新太のケツを思いっ切り蹴っといた。
俺も全く考えないワケじゃねーけどな……。
「晃椰だって考えるだろ〜‼︎叶芽ちゃんのこと‼︎」
「俺はお前みたいに露骨な考えしねーよ‼︎」
「それって………もうヤった⁉︎」
あぁ…早く家着かねぇかな…。
話を大きくする新太を俺はフルシカト。
俺だって健全な男だし、理性の限界感じる事もある。
でも、叶芽を大切にしたい気持ちの方が断然上。
アイツが笑顔ならそれで良い…。
こんな気持ちになったのは初めてだ。