性悪男子の甘い毒




お前ら全員分かってねぇよ。


俺は、もっと素直そうな内面見てくれる子が好きなのに。


…まぁ、そんな女の子に会ったことねーけど。



放課後の下駄箱で、藤咲叶芽に会うことも多々ある。


その度に新太から受ける謎の冷やかし…。


「うぇーい‼︎晃椰、叶芽ちゃんいるぞ〜」

「だからなんだよ…‼︎大声出すなっ‼︎」

「やっほ〜‼︎叶芽ちゃん‼︎バイバーイ‼︎」

「ふふっ。バイバーイ」


新太にはニコッと笑う。


俺にはむさい顔しやがって……。


「さよなら。高槻君」

「はいはい、さよなら〜。モテるんだから帰り道はナンパに気を付けろよー」

「ありがと〜。高槻君も顔だけ良いから気を付けてねっ」

「ははっ‼︎お前マジでムカつく〜」


この性悪女‼︎


ほんと可愛くねぇ…。


「おー、見事な掛け合い‼︎」

「見てる暇あんなら助けろよ…」

「ヤダね。お似合いだぜ?叶芽ちゃんと晃椰」


無言で新太のケツ蹴っといた。


アイツが彼女とか絶対にヤダ‼︎