執事〈♀〉は狼たちに恋をする




「...ありかとう、ございます.........」


実際、緊張はなくならなかったけど。


拓海くんの眩しい笑顔に、少し気持ちが和らいだ気がする。


優しいなぁ......


拓海くん、前よりあたたかくなった.........


そんなことを考えているとホロリとしてしまった。









そして、ついに始まる時間に。


「じゃあ、俺が最初に出ていくから、呼んだら来いよ」


そう言って拓海くんは、躊躇することなく、眩しい舞台の方へ出ていった。