執事〈♀〉は狼たちに恋をする




パーティー開始3分前。


私は拓海くんと舞台裏で待機していた。


「うぅ...緊張する...」


さっきから心臓がバクバクしているし、足も少し震えている。


こんなんじゃ、失敗しちゃいそう。


そんな私に比べて、拓海くんは普通の顔だ。


「た、拓海くんは緊張とかしないんですか... ? 」


「ん ? あぁ、昔からこういうパーティーはよくやってたしな。慣れた」


あっさり慣れただなんて。


私も1回言ってみたいよ。