そのとき。
『ぎゃあおおおぉぉぉ!!』
物凄い悲鳴を上げ、鬼の身体が燃え上がった。
「……やった……」
不動明王呪が成ったのだ。
安堵すると共に、章親の腕から力が抜ける。
ぼと、と炎の塊となった鬼が、地面に落ちた。
「章親! 大丈夫か?」
守道が駆け寄る。
ちりちりと、炎は章親の肩や胸辺りを焼いているが、それは鬼の痕跡を浄化しているためだ。
章親が放った不動明王の炎は、不浄のもののみを焼き払う。
人の身体に影響はない。
「こ、惟道殿は……」
守道に支えられながら、章親が傍に倒れている惟道に目を落とす。
そして、はっとした。
『……ふー……ふー……』
炎に巻かれながら、鬼がよろよろと惟道に近付いている。
そして、がばぁっと口を開けた。
元々『惟道を食う』ために召喚された鬼である。
額の紋による加護がなくなった今、鬼はその目的だけに突き動かされている。
消滅する前に、念願のご馳走を食べる気なのだろう。
「惟道殿っ!」
出血で朦朧としたまま、章親は鬼に手を伸ばした。
しゃあっ! と唸り声を上げて、鬼はその手を振り払う。
最早あまり力もない章親の手は呆気なく弾かれ、勢いで章親は、その場に倒れ込んだ。
鬼の牙が、惟道の首筋に迫る。
「駄目だ! 魔﨡! 鬼を滅して!!」
章親が叫んだ瞬間、少し後ろで物凄い光が放たれた。
守道が袖で顔を覆う。
すぐに辺りが暗くなり、雷鳴が轟いた。
鬼は異様な雰囲気に、惟道の首筋に牙を当てたまま固まっている。
ばりん! と大きな稲妻が傍に落ちた、と思ったとき、倒れていた章親の頭上を、何かが、さぁっと掠めた。
それはそのまま惟道に迫る。
『ぎゃあおおおぉぉぉ!!』
物凄い悲鳴を上げ、鬼の身体が燃え上がった。
「……やった……」
不動明王呪が成ったのだ。
安堵すると共に、章親の腕から力が抜ける。
ぼと、と炎の塊となった鬼が、地面に落ちた。
「章親! 大丈夫か?」
守道が駆け寄る。
ちりちりと、炎は章親の肩や胸辺りを焼いているが、それは鬼の痕跡を浄化しているためだ。
章親が放った不動明王の炎は、不浄のもののみを焼き払う。
人の身体に影響はない。
「こ、惟道殿は……」
守道に支えられながら、章親が傍に倒れている惟道に目を落とす。
そして、はっとした。
『……ふー……ふー……』
炎に巻かれながら、鬼がよろよろと惟道に近付いている。
そして、がばぁっと口を開けた。
元々『惟道を食う』ために召喚された鬼である。
額の紋による加護がなくなった今、鬼はその目的だけに突き動かされている。
消滅する前に、念願のご馳走を食べる気なのだろう。
「惟道殿っ!」
出血で朦朧としたまま、章親は鬼に手を伸ばした。
しゃあっ! と唸り声を上げて、鬼はその手を振り払う。
最早あまり力もない章親の手は呆気なく弾かれ、勢いで章親は、その場に倒れ込んだ。
鬼の牙が、惟道の首筋に迫る。
「駄目だ! 魔﨡! 鬼を滅して!!」
章親が叫んだ瞬間、少し後ろで物凄い光が放たれた。
守道が袖で顔を覆う。
すぐに辺りが暗くなり、雷鳴が轟いた。
鬼は異様な雰囲気に、惟道の首筋に牙を当てたまま固まっている。
ばりん! と大きな稲妻が傍に落ちた、と思ったとき、倒れていた章親の頭上を、何かが、さぁっと掠めた。
それはそのまま惟道に迫る。


