「それじゃ、鞄も取り返したことだし、戻ろうか」 「そうね。………あ」 「どうかしたかい?」 「腰…抜けちゃったみたい」 情けない、としか言いようがない。 立ち上がろうとしても、足にも力が入らず立ち上がることも出来ない。 「本当に、あんたは面白いよ」 「それ、どういう意味……っ!」 クスリ、と笑ったネオに言い返そうとした瞬間、感じたことのある感覚が起こる。 ぐらり、と揺れた体に、反射的にネオにしがみついた。 そして、ハッとする。