甲板というものに上がると、そこにはすでに何人かの人が様々な人と談笑していた。
私はすぐさま手すりの方へ駆け寄って、そこからの景色に感動する。
初めて見た海は、朝日の光が反射して、その波の揺らぎと共に光り輝いていた。
「ネオ…!
私、こんな景色初めてみたわ…!」
「喜んでいただけたようで」
「ええ、とっても!
連れてきてくれて、ありがとう!」
屈託のない、笑顔を向ける。
ずっと憧れ続けた世界を、私は今まさに感じているのだ。
あのころの私は、まだこんなことになるなんて、きっと夢にまで思わないわね。
なんて、密かに思う。


