それから、ネオの言葉通り、日が昇る前に街へ着くことが出来た。
「…重かったでしょ」
「いや、お嬢さん軽すぎ。
もっと食べた方がいいよ。
空気運んでるかと思った」
それはなんでも言い過ぎだ。
私はそこまで軽くない。
「それはちょっと言い過ぎよ…」
「ははは、ごめんごめん」
しばらく、む…、とネオを睨んでいたが、朝市の市場へ入った途端、そんなことはどうでも良くなった。
「…すごい…!すごいわよ、ネオ!」
「お嬢さん、あんまりはしゃぐと危ないよ」
そんなこと言われても360度珍しいもので囲まれた世界は、どれも新しくて面白いもので溢れていた。
溢れ出てくる好奇心を抑えることなんて出来ない。


