でもこの日から

私の体調はどんどん悪くなっていった。



そんなとき……………


「ドナーが見つかった?」


「えぇ…美波のドナーが見つかったって!」


お母さんが慌てて面会に来たんだ。


「でも……………」


お母さんは辛そうに話を続けた。



「美波の体が手術に耐えられるのか

わからないって……………。


血圧が下がってて…。」


「手術しても、助かる見込みは低い、ってことか。」


それなら私は……………


「手術はしない。」


私は1日でも長くこの世にいたいから。


「でも、それじゃ美波は……………」


「私が断ればきっと由茉が助かるから。」


「美波…。」


「そんなうまくいかないかもしれない。

でも、移植しても助かるかわからない私に使うより

助かる可能性が高い子につかってほしい。


私に使うはずのドナーが由茉にいけば

私は喜んで死ねるよ。


……………ごめんね、お母さん。」