看護師さんがそのあとまたわからない英語で声をかけると
その女の子はこちらを見た。
それはとても冷たい目で……………。
人間ってこんな顔ができるのか、と思った。
私たちは目を合わせ
会話がないまま彼女はまた外を見つめた。
……………日本人、だよね?
日本の歌を聴いてるし…。
「ねぇ、何歳?」
思いきって声をかけてみた。
「16。そっちは?」
「よかった、日本語通じて…。
私も16歳。同い年だね。」
「そう。」
彼女は感情などない声でそれだけいった。
そんな彼女はもうきっと
この世に未来と言うものは存在しない
そんな風に思っているのだろう。
生きる気力を感じられないのだ。


