さっきまではヘラヘラしてたくせに

急にヒロキがまじめな顔をして言った。



ヒロキはいつも笑ってて

まじめな顔なんてそんな見たことなかったから

キュンとしてしまったけど、

それよりもなんか怖かった。



不吉なことを言われるような気がした。



ヒロキが連れてきてくれた

イタリア料理屋さんは

いつの間にかお客が

わたしとヒロキしかいなくなっていた。




「俺はマリカと付き合うまでに、

五人の子と付き合ったことがあるんだ…」