部屋に入った真湖は、最初に此処に来たとき、腰掛けたソファに座り、息をつく。
「あー、なんか我が家に帰ったみたいに落ち着きますねー」
いや、うちはこんなに広くはないけどさ、と思っていると、雅喜が、
「そうだな」
と言う。
そのまま外を眺める雅喜を見て、まあ、この人の家は本当にこんな感じかもしれないけどな、と思った。
まだ灯りのついている露天風呂を見ながら、真湖は言う。
「そうだ。
課長、露天風呂、まだ入ってないですよ」
「風呂なら、もう夕方、たっぷり入ったろう」
「そうなんですけど。
私たちが入らないと、ライトアップしてあるのに、申し訳ない気がするし、やっぱり、せっかくだから、入りたいじゃないですか」
「ジャクジーも室内にあったが」
「そうですよね。
両方入らないと」
と真剣に考え込む真湖に、雅喜は、
「入って来い、露天」
と言った。
「俺はテレビでも見てるから」
と言うので、
「課長、入らないんですか?」
と言うと、後から入ると言う。



