課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜





 なにやら熱く語り始める真湖を雅喜は見ていた。

 今度は宝探しについて語り始めたぞ。

「だいたい、宝の隠し場所を記した暗号文は、朝日さす、夕日かがやくで始まることが多いんですよ」

 そうかそうか、と適当な相槌を打ちながら、ロイヤルミルクティーを飲む。

 正直言って、真湖の行きたいところも、自分の行きたいところもだいたい同じだった。

 真湖には言わなかったが、浮世絵の屋台を見るのも好きだ。

 おまけに、頼んだメニューも同じだし、おそらく、酒の好みも一緒だ。

 だが、なんとなく、真湖には言いたくなかった。

 なにやらお前と好みが合うようだ、とは。

 酒を飲まなくても、充分無礼な奴だからな。

 これ以上、つけ上がらないように。

 きっとうどんの好みも合うのだろうが。

 さっき、真湖は、
『東京とかにも同じ系列のお店がありますけど、今度……』
と言いかけやめた。

 たぶん、今度一緒に行きませんか、と言いかけてやめたのだ。

 俺が女だったら、誘ってたんだろうけどな、と思う。