課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

「浩ちゃん、なんで、課長にだけお願いするんだよ。
 俺らにもしてよ」
とテーブルに戻りながら、三上が余計なことを言う。

 雅喜が振り返り言った。

「三上。
 お前は沢田じゃなくて、人の彼女が好きなだけだろう」

 なに本人に正面切って言ってんですか、と思う。

「人のものなら、なんでもいいのなら、うちの母親も一応、人のものだが」

 もしもし?

「沢田と似てると人は言うし」

 どうなんだろうな、この息子。
 母親に若い男をあてがうな。

 ……意外と似合いそうだが、三上の方が弄ばれそうだ。

「それはいい」
と言って羽村が笑い出す。

 いやいや、よくはないが。

 三上が少しむくれて、羽村は笑い続け、全体的に雰囲気はよくなった。