「俺は真湖をこんな子に育てた覚えはない」
土曜日の呑み会に、何故か、浩太郎も参加することになったのだが。
この幼なじみ。
酔うと説教かましてくる。
真湖が課長と住んでいることやなにかにケチをつけてくるのだ。
いや、私もあんたに育てられた覚えはないんだが、と思いながら聞いていたが。
諍いになんの関係もない陽気な浩太郎のお陰で、羽村たちも和やかに吞むことができたようだ。
っていうか、既にすっかり意気投合してるし。
真湖のタブレットで写真を見ていた浩太郎が、宿のホームページをスクリーンショットで撮っていたのを見、
「あっ、真湖、旅行に行くのか」
と呟き、
「婚前旅行に行くなんて」
と文句を言う。
あんた私の母親か。
そして、
「もう旅行に行ってるのかっ」
と釣り大会の写真を見て、わめき出す。
うるさいから写真でも見せておこうと思ったのだが、余計うるさくなってしまった。
「見せて」
と三上が横からタブレットを取っていた。



