だから揉めないでくださいよ、と思ったのだが、まあ、羽村が言うように、羽村の方が折れなければならない義理はない。
「三上さーん」
と女子社員二人組みに呼ばれ、三上は行ってしまったが。
顔もよく知らない彼女たちにまで、
「沢田さん、ご婚約おめでとうございますー」
と言われる。
どんだけ広まってるんだ、と思いながらも、ありがとうございます、と返しておいた。
「すっかり、社内の有名人だね」
と残った羽村に言われる。
羽村は細長い紙パックの珈琲を飲んでいた。
この人もこんなの飲むんだ、と思って見ていると、視線に気づいた羽村が言う。
「疲れてるときは、甘い珈琲が飲みたくなるんだよ」
「ああ、わかります。
私も疲れると、ワイン、甘いのが呑みたくなるんですよ」
雅喜が居たら、また酒の話か、と突っ込まれるところだろう。
羽村は笑い、
「真湖りんには高い珈琲奢ってあげようか、上の」
と言ってくる。
「なんでですか」
「餌付けだよ」
……いや、猫じゃないんで。
「三上さーん」
と女子社員二人組みに呼ばれ、三上は行ってしまったが。
顔もよく知らない彼女たちにまで、
「沢田さん、ご婚約おめでとうございますー」
と言われる。
どんだけ広まってるんだ、と思いながらも、ありがとうございます、と返しておいた。
「すっかり、社内の有名人だね」
と残った羽村に言われる。
羽村は細長い紙パックの珈琲を飲んでいた。
この人もこんなの飲むんだ、と思って見ていると、視線に気づいた羽村が言う。
「疲れてるときは、甘い珈琲が飲みたくなるんだよ」
「ああ、わかります。
私も疲れると、ワイン、甘いのが呑みたくなるんですよ」
雅喜が居たら、また酒の話か、と突っ込まれるところだろう。
羽村は笑い、
「真湖りんには高い珈琲奢ってあげようか、上の」
と言ってくる。
「なんでですか」
「餌付けだよ」
……いや、猫じゃないんで。



