課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

「あー、そうですね。
 でも、出張中に見えていいかもですよ」

 じゃあ、なんて呼べと言うんだ、と思い、早口にそう言い訳した。

 まあ、課長と呼ばれたら、仕事中みたいで、落ち着かないだろうかな、とは思うのだが。

 五嶋さん、とか呼ぶのも、なんだか恐れ多い感じだ。

 五嶋先生。

 違うな。

 五嶋ぽん。

 ……なんでだ、と自分に突っ込む。

 真湖りんが頭にあったせいだろうか。

 そんな呼び方したら、確実に殴られるな、と思いながら、電話を切り、旅行雑誌をキャリーケースに放り、支度した。