課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

「ないよ」
と言う羽村に、

「じゃあ、うちに呼びません」
と言うと、眉をひそめ、

「わかったよ。
 仲直りする努力はするよ」
と言ってくる。

「でもさ、真湖りん」
と言いながら、周囲を気にして立ち上がる。

 ちょっとちょっと、と呼ばれた。

 そのまま外に連れ出される。

 また階段のところに連れて行かれ、羽村に言われた。

「でもさ、僕の方に折れろって言うのはおかしくない? 真湖りん。
 僕が三上に彼女取られたんだよ?」

「折れろなんて言ってません。
 文句を言えって言ってるんです。

 なんか、なあなあで流しちゃったから、ギクシャクしてるんでしょ?

 ずばっと文句言ったらいいんじゃないですか?」

 そしたら、少しはすっきりするのではないかと思って言ってみたのだが。

「でも、ずばっと文句言ったら、そうか、ごめんよってあっけらかんと流されそうなんだけど」

 さっきの沢田さんみたいに、と言ってくる。

「そしたら、僕のこの怒りは余計持って行き場がなくなるじゃない」
と言う。

 うーん。
 言いそうだな、三上さん。