課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

「真湖」
と容赦なく、雅喜は布団を剥がしてきた。

「なにするんですか、もうっ」
と真湖は布団を奪い取り、かぶり直す。

「そういうところが情緒がないんですよ、課長はっ」

「お前こそ、情緒がないぞ、課長はやめろ」

「じゃあ、なんて呼べばいいんですか」

「な……名前で呼べばいいだろう」

「ええっ。
 呼べませんっ」
と言うと、また布団を剥がされる。

「なんでだ。
 やっぱり、俺のことを好きじゃないからか?」

「恥ずかしいからですよっ」

「俺だって、真湖と呼ぶのは恥ずかしい」

 二人で見つめ合い、
「じゃあ、やっぱり、沢田で」
「じゃあ、やっぱり、課長で」
と落ち着いた。

 花田辺りが見ていたら、
「……君たち、莫迦なの?」
とか言ってきそうだな、と自分で思った。