課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

 本当にたくさん彼女とか居なかったですかっ? と文句を言うと、
「お前ひとりにこれだけ手こずってるのに、そんなに量産できるわけないだろう」
と言う。

 む……。
 まあ、それはそうか、と思った。

「沢田、覚悟を決めろ」
「なんのですかっ」

「好きかどうかはあとでゆっくり考えろ」
と言い出す。

「おかしいですよねっ?
 それ、順序、おかしいですよねっ?」
と言ってみたが、

「俺たちは最初からなにもかも順番がおかしいだろう」
と言ってくる。

 そ、それもそうか、とまた納得してしまった。

 だが、すぐに正気に返る。

「でも、いけませんっ。
 男女七歳にして、席を同じうせずですっ」

 ストップ、と言うように、雅喜に向かって手を突き出し言うと、
「沢田」
とあの威厳のある声で呼びかけられた。

「お前は、男女七歳の本当の意味を知っているか?」

「は? いえ……」

 またこの人、なにを言い出した、と思う。