課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

 



 朝早くに目が覚めてしまった……。

 どんだけ楽しみにしてるんだ、私。

 旅立つ前の夜、遅くまで読んでいた旅行雑誌は、あちこち付箋が貼りまくられている。

 食べたいものがたくさんある。

 買いたいお土産もあるし、温泉も宿の以外にも入りたいし。

 ああ、一泊二日じゃ足らないぞっ。

 問題は、雅喜が自分の行きたい場所には付き合ってくれそうにないということだ。

 課長も行きたいところあるだろうしなー。

 美術館以外は別行動にするかな。

 あとで、二人とも松山に行ってたことがバレても、行った場所が違えば怪しまれないし、と思っていると、携帯が鳴った。

 五嶋雅喜。

 この名前が表示されるたび、いろんな意味でどきりとする。