課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜




 お昼のお茶を淹れに給湯室に行く途中、後輩の子が、
「真湖さん、さっき、課長と普通に話してましたね」
と言ってきた。

 ぎくりとする。
 不自然だったろうか。

 小声でちょっと話し込んでしまったし、と思っていると、彼女はいきなり、
「すごい尊敬しちゃいます」
と言ってきた。

「私、課長を前にしたら、緊張してしゃべれなくなっちゃって、怒られたことがあるんです」

 凍りついちゃって、と言う彼女に、
「ああ、あの目で見られると怖いもんねー」
と言うと、

「やだなあ、真湖さん。
 違いますよ〜。

 格好いいからに決まってるじゃないですかあ」

 もう、真湖さんったらーと側に居た子にも笑われてしまう。

 そ、そうですか。

 私は格好いいとか気づけないほど、緊張しちゃうけどな。

 君たちの方が余裕だね、と思いながら聞いていた。