課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

「あ、婚約するまでみたいなの見つけた!

 まず、夜景の見える場所でデートしてから、プロポーズとか書いてありますよ」

 うーん。
 そこからか。

「夜景?
 夜景の見えるところに連れていけばいいのか?」

 多少、やけくそ気味に雅喜が言ってくる。

「そういえば、私、夜の工場見学ツアーとか行ってみたいんですよ。
 船で夜の工場を見て回るツアーもありますよ、今度行きませんか」
と笑顔で言うと、

「……話それてるだろ」
と言ってくる。

「そうでした、そうでした。
 まず、プロポーズしてください、課長」

 まず、卵を割ってください、という料理番組くらいの勢いで言うと、
「お前、俺と結婚するのか?」
と根本的な疑問を投げかけてくる。

 そこで、はた、と気づいた。

 そうだそうだ。

 どうやったら、婚約できるのかだけを考えて、突っ走っていた。