課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

「ロクなことがないとは、ご挨拶だな」

「課長は、酔うと、私に手を出されますが。
 何故ですか?

 私のことがお好きなんですか?

 それとも、いつもたまたま手近なところに居るからですか?」

「本格的に酔ってきたな……。

 それを訊いてどうするつもりだ。
 たまたま手近なところに居るからと俺が答えたら」

「今日はですね」
と真湖は側にあった一升瓶をつかむ。

「ちょうどこれがあるので、これで殴ってみようかな、と思います」

「……この間の瓶より、大きいぞ」

 お前、本当にやりそうなんだよ、という顔をされる。

「私はですね。
 キスしたの、課長が初めてなんですよ。

 でも、課長は私が初めてではない気がするんです。

 その件に関しては追求したくないなあ、と思うんですが、気になるんですよ。

 気になるのも、聞きたくないのも私が課長を好きだからなんでしょうか。

 ねえ、課長。
 私、課長が好きなんですかね?」

「……本人に訊くな」

 しかも、酒瓶をぬいぐるみのように抱えるな、と言われた。