課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

 


 酒はいい。
 すべてを誤魔化すのに。

 三上さんと羽村さんも一緒に呑んだら……

 呑んでるな、いつも、と思いながら、真湖は雅喜とともに、台所に立っていた。

 此処は、男子厨房に入りっぱなしだ。

 この間の三上といい。

「そうだ。
 手軽で美味しい夜食の作り方、聞いたんですよ」

「誰にだ、三上か」

「羽村さんに」
と言ってしまい、

「昼休みは、羽村と居たのか」
と訊かれる。

 雅喜は板わさを作っていた。

「……そうなんです。
 ちょっと困った事態というのは、それのことで」

 真湖は観念したように、とつとつと語り始めたが、雅喜はもうわかっていたかのように、ふうん、と流す。

「もう~、勘弁して欲しいですよ、あの二人~」
と言ってみても、

「モテていいじゃないか」
と素っ気なく流される。