課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

 三上に餌付けされて、羽村に珈琲を奢られて。

 いいような、悪いような。

 騒ぎに巻き込まれてるだけだし。

「ごめんね。
 沢田さんにまで迷惑かけて」
と羽村は一応、謝ってくれる。

「いいですよ、もう。
 だから、早く三上さんと仲直りしてくださいね」

 それを言うのも無神経かな、と思いながらも、口に出してしまう。

 だが、
「いや、無理」
とあっさり羽村は言ってくる。

「なんか今回のことで、怒りが再燃しちゃってさ。

 そうなんだよ。
 あいつ、いつも美味しいとこ、かっさらってく奴なんだよ」

「まあ、そういう人って居ますよね……」

 しかも、本人は悪気もなく、結構よくしてくれたりもするから、ケチもつけづらい。

「ともかく、私は疲れました。
 もう社食はこりごりです」

 真湖が熱い珈琲を吹きながら言うと、
「じゃあ、明日、外に食べに行かない?
 なにか奢ってあげるから」
と言ってくる。

 け、結構でございます……。

 だから、これ以上、巻き込んでくれるなと何度言ったら……。