「沢田さん」
トレーを戻したあと、みんなのところに戻ろうとしていると、羽村がやってきた。
「なんか疲れてる?」
と笑う。
「ええ。
貴方がたのせいで。
私を巻き込まれないでくださいよ~」
「ごめんね。
珈琲でも奢るよ。
下に行こう。
領が来る前に」
とまだ女の子たちに捕まって話している三上を振り返りながら言う。
……早く仲直りしてください。
とは言っても、根が深そうだしなあ、と思いながら、仕方なく、羽村に付いて行く。
羽村は、小会議室の近くにある、挽きたての珈琲が出る自動販売機で買ってくれた。
「ありがとうございます」
と深々と礼をしながら、それを受け取ってしまう。
普通の珈琲より、倍近い値段がするからだ。
ははは、と羽村は笑う。
「二百円くらいでそんなに感謝されるのなら、毎日買ってあげるよ」
と言ってくる。
いえ、そんな、と苦笑いした。



