課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

 私も見たことありません、と思った。

 しかし、何故だろう。

 三上に言われているのに、何故か、雅喜に叱られている気分になる。

 お前は、本当になんにもしないな、と言って。

「真湖りんと居る課長は、いつもと違って、すごく楽しそうだなとか思ったからかな」

「あれ、楽しそうですかね?」
と問うと、

「楽しそうだよ。
 あんまり表情には出ない人だけど」
と言う。

「だから、真湖りんを側に置いてるんだろうね、キスのひとつもしないままに」
と言ってくる。

「俺も真湖りんと居たら、楽しいかなあとか思っちゃったんだろうね」

「三上さんは、いつも楽しそうじゃないですか」
と言うと、

「楽しそうにしてるだけ」
と言う。

「いや、みんなと居るのは好きなんだよ。
 確かに楽しい。

 でも、時折、ふっと疲れるっていうか。

 一人でぼーっととか。
 誰かとぼーっとしてたいなあと思うんだよ。

 真湖りんとだと、なにも楽しいこと計画したりとかしなくても、二人で、ぼーっと休日過ごせそうだなと思って」