みんな、この話題にはたいして面白みを感じなかったらしく、すぐに社食へと上がって行ってしまった。
まだ残っていた三上が、
「旅行かあ。
いいねえ。
俺も駄目かな」
と言ってきた。
「あ、一緒に行きます?」
と笑って言うと、
「……遠慮しとくよ。
課長に殺されそうだから」
と言う。
「それに、カップルについてって、なにが楽しいんだよ。
そんなこと言わないって。
俺も駄目かなって言ったのは、キスで旅行のとこ」
「え、三上さんが課長とキスして、旅行連れてってもらいたいって話ですか?」
いや、だから、なんでだよ……と三上は言った。
「ほんっと面白いねえ! 真湖りんはっ」
とちょっと怒ったように言われてしまう。
「違うよ。
旅行連れていったら、真湖りんにキスしてもらえるってとこだよ。
キスしてくれるうえに、一緒に旅行にも行ってくれるんだろ?
だったら、俺も連れてってあげるよ」



