課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜

 そのとき、真湖は、あの意外性があると、どきりとするという話を思い出していた。

 まさに今、どきりとしていたからだ。

 そして、お姫様抱っこは、イケメンに限り有効だという話も。

 この顔で、お姫様抱っこは反則だよな~。

 今は腰も痛くないし、つい、マジマジとそのご尊顔を拝見してしまう。

 しかし、そこはそれ、所詮は雅喜なので、いきなり、お姫様抱っこに関する考察を語り始めた。

「三上はお姫様抱っこには利点がないと言っているが、そんなことはない。

 キスしやすいし、まあ、このままでも大丈夫だが、こうして、降ろしたら」
と真湖を抱いたまま、雅喜はベッドに腰をかける。

「結構なんでもやり放題だ」

 真顔で言うな。

 っていうか、待ってください、私の意思は? と思った。

 それにしても、テレフォンショッピング並みに立て板に水の語り口調で怖い。

 お安く買われてしまいそうだ。

「あのー、ひとつ疑問なんですが、課長は私のこと、お好きなんですか?」
といつかの疑問を、また、此処でもぶつけてみた。

 こういう事態になった場合に、最も知りたいことだからだ。