「おやおやー、真湖さん。
昨夜も課長と一緒?
っていうか、今、家がないんだから、課長のところに居るのか」
みんなが居るのに、もうオープンにしてもいいんだと思ったのか、給湯室で開口一番、礼子はそう言ってくる。
なんで? という顔をすると、
「だって、あんた、今朝、課長の車で来たでしょ。
羽村さんが見てたんだって。
沢田さんは五嶋課長と付き合ってるのかって訊かれたわ」
と言う。
羽村は同じフロアに居る二歳上のイケメンだ。
「ああ、あんたがさっさと課長とくっついてくれてよかったー」
「は?」
「羽村さん、あの訊き方からして、あんたに気が合ったに違いないわ。
だから、課長とつきあってるのかって訊かれたとき、そうみたいですよって言っといたわ」
おい、こら……。
「礼ちゃん、花田さんがいいって言ってなかったっけ?」
「ああ、花田さんもいいわね。
私たちはまだいろいろと選べて、これはこれで楽しいのよ」
「……いや、あの、私もまだこれから選ぶよ?」
と言うと、
「あんたはもう、社内では無理無理~」
と礼子が笑い、それについて、みんな笑った。



