この人、いつから起きてたのかな、と思いながら、真湖は雅喜と共に、朝食の席に行った。
既に座っていた響子がこちらを見、
「あら、真湖さん、素敵な色ね」
と言う。
「ありがとうございま……」
と言いかけ、自分のワンピースが響子の着物と色が似ていることに気がついた。
小声で雅喜に問う。
「色がかぶってるの、まずかったですかね?」
「紅白か……」
と切り捨てるように言う雅喜と並んで席に着く。
すぐにシェフのような人が料理を運んできた。
「ありがとう」
と響子は微笑む。
「真湖さん」
「はいっ」
呼びかけられ、つい、最敬礼で返事をしてしまう。
「主人は今、出張中なのよ。
今度紹介しますからね」
いえ、別に紹介していりません、と青ざめた顔で思っていた。
お義母さま、これ以上、話を大きくしないでください……。
再び、シェフが現れ、既に並んでいる料理に加え、温かい味噌汁と温かいざる豆腐が運ばれてきた。
「課長、この間の旅館の朝食みたいですね」
莫迦、という気配を感じた。
響子は微笑んだまま突っ込まない。



