「……寝たか、沢田」
結局、なんだかんだ言って、真湖は手を離さず、布団に入っても離さなかった。
今もつかんだままだが、どうやら寝たようだ、と雅喜は真湖の寝顔を見下ろす。
年端もいかない子供、と母親が言ったのを思い出し、笑ってしまう。
確かに、化粧していないとそんな感じだ。
「起きてるとやかましいが」
寝てると可愛いような、と上から眺めながら、らしくもないことを考えたそのとき、ドンッ、といきなり膝を蹴られた。
「……いてっ」
そうだ。
こいつ、寝ててもやかましいんだった、と思ったが、真湖はまだ手を離さない。
がっちり袖を握っている。
子供が親にすがるようだと笑い、布団をかけ直してやった。



