課長の瞳で凍死します 〜Long Version〜





 始業の時間になって、仕事を始め、しばらくした頃、
「沢田」
と真湖は雅喜に呼ばれた。

「はい」
と立ち上がり行くと、雅喜は書類を見ながら、

「このバインダー取って来い」
と片手で、くすんだ青色のバインダーを持ち上げてみせる。

 む。
 これは古い型のやつ。

 確か、まだ倉庫にはあったはず。

「行ってきますっ」
とトロイと叱られないうちに、廊下に駆け出した。