「課長。 それでは失礼します」 と真湖は駅の構内で深々と頭をさげる。 「うん。 本当に此処まででいいのか?」 「はい。 大丈夫です。 では、明日」 と言ったあとで、真湖は気づいた。 あの杯、貰うの忘れたな、と。 「どうかしたのか?」 と行きかけて止まる真湖に、雅喜が言う。 「いえ……なんでもないです。 それでは」 ともう一度、頭を下げて、真湖は既に止まっている電車に向かった。