甘く苦い、毒牙に蝕まれて




気まずい空気が流れる中で、まひろちゃんは渋々といった感じで「わかった」と頷いてくれた。



「じゃあ、行こうか」


「うん……私のおススメのお店があるんだけど、そこでいいかな?」


「うん、いいよ」



久しぶりに彼女の隣を歩いた。

肩を並べて歩く僕らの間には、会話なんか一切ない。

和やかな空気でもなく、なんとなく気まずさがあるだけ。


時折、目が合うとまひろちゃんは一応笑ってくれた。



無理して作った上辺だけの笑顔は、見てるのが嫌になるくらいだった。





やっとお店に到着して、2人して同じものを注文して、15分程して注文の品がきた。


「うっ……」

頼んだパンケーキは、生クリームが山のようにのっている。


いかにも甘そうなそれは、見ているだけで吐き気がしてきた。

チラリと、向かい側に座るまひろちゃんに視線を移すと、甘ったるそうなパンケーキを平然と食べていた。