「すごいね。私が見てきたカトレアンのなかじゃあ緋位くんが1番強いよ」
リュカは逃げていく鳳火組織はほっといて洸輝に言う。
「…洸輝……」
「え?」
洸輝は小さい声で言ったため聞こえなかったリュカは ? が浮かぶ。
「洸輝でいいよ。緋位で呼ばれるのは嫌いなんだ。」
「じゃあ洸輝…くん。」
リュカは洸輝と呼ぶのがなんだか恥ずかしい。
「呼び捨てでいいよ。こ・う・き」
「……洸…輝」
「うん!」
洸輝は満面の笑みを向けるものだからリュカはさらに恥ずかしくなり目をそらす。
思い出すと洸輝は最初からリュカと言っていた。
「それで、またグルテカの魔女だったね。」
洸輝はどうやらグルテカの魔女という名を気にしていた。
「……鳳火組織とかはみんなそう言う。
グルテカの魔女だ!って。」
いわゆる異名である。
恐れを見せるのはリュカが狩人の一族ということもあり裏の人間(主に地上の犯罪者)たちである。
その異様なほどの力(魔法など)を持つことから魔女と呼ばれている。
「んー…魔女には見えないけどなぁ」
洸輝はリュカの顔をのぞきこむ。
(ちっ近い///)
リュカは顔を真っ赤にして1歩後ずさり、井戸の方へと逃げる。
井戸からくみとった水を桶に入れて家に戻ろうとするとその桶を洸輝が奪う。
「重いものは俺が持つよ」
「ありがとう」
素直に礼を言って、ついでにと畑から野菜を少しとって家の中に入った。
「地下の人達って俺みたいのをカトレアンって言うのか?」
洸輝が突然そんなことを言った。
「うん。私達はカトレアを持つ者をカトレアンと呼んでる。」
そこで、リュカは地上は違うのかなと思う。
「地上とは違うなー。地上は魔法師って呼んでる。
地上と地下で全然違うんだな。」
洸輝は納得する。それについてはリュカも同じだ。
「文化からして違って来るだろうし、地下はもう風習なんて無くなってきてるし」
暮らすので精一杯の地下の人々は風習なんて自然と消えてく。
「そっか……」
「……」
それからシーンと言いたいほど静かであった。
「そっそう言えば…洸輝は大丈夫なの?1ヶ月も学校休んで」
リュカは静まった中、口をひらく。
「それは大丈夫!まぁ正直今のところ悪さはしてなくて良かったよ」
「そう。ならいいのだけど…」
洸輝は苦笑いを見せるがリュカは本当に大丈夫なのかと少し不安で、
心配でついつい洸輝の横顔を見てしまった。


