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「グルテカの魔女?」
少年はさっきの男が言っていた言葉が引っ掛かっていた。
「なんでもない。さっきのは忘れて。
私は…私は人針 リュカ あなたと同じ16歳」
リュカはあまり名を言いたく無いようだったが諦めて名を言った。
下の名前がカタカナなのは地下の人々の特徴だ。
「あと、1ヶ月はここに住む。でいいかな?」
「そうしてくれるとありがたい!」
洸輝は申し訳なさそうな顔でお礼を言う。
「……地上みたいはおいしいご飯はないけど我慢してね。」
リュカはできたてのスープを器に入れて洸輝に渡す。
「ありがとう。助けてもらってそんな贅沢は言わないよ。」
地上の人の中では珍しいな と思いながらスープを飲む洸輝を見る。
(この人…カトレアの紋章を…カトレアンだ)
地下ではカトレアの紋章をもつ者をカトレアをもつ者と言うことで カトレアン と呼ばれている。
リュカは洸輝がカトレアンであると確信していた。
「このスープすごくうまいよ!」
不意に洸輝はニッコリと笑うため、リュカはドキッとし、顔を赤くしながら ありがとう と言った。
リュカはあっと何か思い出して2階に向かった。
「悪いけどここ(地下)にいると地上の服は目立つからこれに着替えて。」
渡されたのはボロボロの服だった。
よく見るとリュカの服はボロいワンピース1枚。
洸輝の服とは大違いだ。
「これに?」
「そう。地下の人たちはこんなもんだし…
嫌だと思うけどここから生きて帰りたかったら着て。」
洸輝はボロい服を見てさっきの言葉を訂正する。
「嫌とかそういうのじゃなくて、ここまでしてくれるんだなって思って……ありがと。
大事に着させてもらいます。」
洸輝はまたさっきと同じ顔で言うため、また顔が赤くなる。
(この人といるとなんか変)
「べっ別に貴方のためと言うより…目立つと私にも害がくるし…」
指をもじもじさせながらそっぽを向く。
「お父さんのだからサイズは大きいと思うけど我慢してね」
「えっ!大丈夫なのか?俺が着て」
洸輝は驚いて慌てた様子でリュカにきく。
「うん。もうお父さんもお母さんも死んじゃったから」
リュカは悲しむ顔もせず淡々とした口調でいう。
「リュカは1人暮らしなのか?」
「うん。地下の街だったらどこもそうだと思うよ。」
洸輝はなんとも言えない顔でリュカを見る。
「あぁ、気にしないで。着てくれるとどっちかと言うと嬉しい」
「ありがと。」
洸輝はまた笑うがリュカはその顔を見ていなかった。
いや見られなかったのだ。


