次に向かったのは校舎とは別の大きな円形状の建物だった。
ここは学園最大のフィールド。
ここで練習試合や大会を行うのだ。
「ここで魔族を倒してもらいまーす!」
魔族とは普通の獣とは違う、魔力を持った獣たちのことで、普通の獣とは所々違う。
「相手は ウルフフレイム 狼の形をした魔獣よ。」
そう言って、ラルラは観客席に移動してウルフフレイムが来るのをまつ。
そこで、リュカは質問をすることにした。
「橋倉先生、そのウルフフレイムを倒せばいいのですよね?」
今さら何を言うのかといった表情をするラルラにリュカは付け足した。
. . .
「倒すのと従えるのではどちらが得点が上ですか?」
次の言葉には流石に驚いた。
「えっ……まぁ従える方が上だけど…今回は倒すだけにしてちょうだい」
ラルラは困惑しながらも答えた。
まず16歳の子供が従えること事態あり得ないことなのだ。
そもそも魔獣を従える者なんて熟練の魔法師でも稀にしかいない。
「分かりました」
リュカが言うと丁度、転移魔法陣が現れウルフフレイムが登場する。
「それでは開始~」
ラルラが手を上げて開始の合図をする。
それと同時にウルフフレイムが襲ってくる。
相手は確かに狼の形をしており、毛並みは赤く炎のようだ。
「あっ!いい忘れてたけどウルフフレイムも魔法のようなものは使えるわよ」
ラルラはニコニコしながら言う。
何気に怖い人だな とリュカは思いながらもウルフフレイムを見る。
「炎なら水かな……毒霧(どくきり)」
リュカは生命に有害である毒を霧と化してフィールド全体に蔓延する。
霧は白ではなく微かに紫色をしている。
ウルフフレイムは動きは少し鈍ったもののこちらに向かってくる。
「それだけじゃ、ウルフフレイムは倒されないわよ?」
ラルラはジーと見て、クスッ と笑う。
明らかになめている顔だ。
「そうでもありませんよ?」
リュカはもはやウルフフレイムには眼中になく、リュカの後ろにいたラルラを見る。
「それはどういう……!!」
ラルラは言いかけてウルフフレイムを見ると丁度ウルフフレイムは溶けるように消えていった。
「なっ!……これはただの毒霧じゃない……毒消霧(どくしょうぎり)」
そこでようやく気づいた普通の毒霧とリュカの毒霧の違いに。
「はい。この毒霧に触れたもしくは吸った者を消滅させる毒魔法です。」
リュカがたんたんと説明するがこんなこと普通の者はできない。
この魔法は使用規定のある魔法だ。
学校では魔獣相手ならば許されているがそれ以外は禁止されている。
それどころかこの魔法を使える者は少なく、魔法全体と比べて上位に入る難関魔法でもあるのだ。
「……今年はすごい子がたくさんね」
ラルラは誰にも聞こえない声で言った。


