光から闇へ、闇から光へ


次の日の早朝

リュカは自然と目が覚めた。
冴えない頭で周りを見てはっとした。

「そうだ……昨日地上に来たんだっけ」

頭を抱えながら はぁ とため息をつく。

今日からクランベル魔法学園に通うことになっている。

「……貴族とか…いるよなー。王立だし……て、洸輝も貴族だった……はぁ」

やる気が愕然とないリュカはベットから出て辺りを見回す。

昨日は夜で暗くてわからなかったが、ベットもその近くにある机もすべて高価な物ばかりだ。

貴族ということもあるが、やはり地下と地上ではなにもかも違う。

(これから…地上でやっていけるかな)

リュカにも少しばかり不安がある。

クランベル魔法学園は生徒用の寮があるが全寮制ではないため洸輝のような貴族は屋敷から通うのが普通だ。

リュカも洸輝と同じく屋敷から通うことになっている。


コン コン


リュカが考えこんでいるとドアの叩く音が聞こえた。

「はい。」
「し…失礼します。」

ドアを開けて入って来たのはリュカよりも幼い子供だった。

「あなたは?」
「あっはい、今日からリュカ様の身のまわりのお世話をすることになりました。

     杏樹(あんじゅ)といいます。」

杏樹はおどおどしながらも挨拶をする。

オレンジ色の瞳に茶色の髪を2つの団子にしている。
服装はもちろんメイド服。

「それっていわゆる侍女……なの?」

こういう知識はないためリュカはそんなことを考えていた。

「はっはい。だいたいそうなりますね。」

杏樹は笑いをこらえながら言った。

「そう。よろしくね杏樹」

リュカは微笑みながら杏樹を見た。

(びっ美人さんだ)

その微笑みをみながら杏樹はそう思った。
言うまでもなくリュカは美女だ。

貴族の中にいても地下の者とは誰も思わないだろう。

「はい!よろしくお願いします。」

杏樹は律儀にお辞儀した。