屋敷についてからリュカは目を見開く。
リュカは地下育ち、こんな立派で豪華な家(屋敷)は見たことがなかった。
「すごい……」
言葉が出ないリュカを見て洸輝は クスッ と笑う。
当然だ。
「そろそろいくよ、リュカ」
「う……うん」
リュカは緊張した面持ちで洸輝の後ろにくっついて歩く。
少しながら怖いようだ。
そんなリュカの様子を見て洸輝はまた クスッ と笑う。
「お帰りなさいませ。洸岳様、洸輝様……そちらの方は?」
屋敷の前では執事、メイドがずらっと並んでいた。
その筆頭はリュカの服装を見て冷たい眼を向ける。
他の執事、メイドも明らかに嫌そうな眼差しでリュカを見る。
リュカは地下の服装のままだ。
「この子は洸輝を助けてくれた者だ。丁重にあつかえ。」
「かしこまりました。」
洸岳が言うと執事は少し驚くが冷たい眼はそのままだった。
その視線を浴びるのは慣れているリュカだが、あまりにも冷たい目線なためリュカでも少し傷つく。
屋敷の中に入ってすぐ洸岳の書斎の部屋へ向かった。
※。.:*:・'°☆※。.:*:・'°☆
洸岳の書斎室で、リュカは10枚程度の紙と向き合っていた。
初等部~高等部2年までの魔法に関する問題がズラリと書かれている。
リュカは1度もペンを止めることなく書き終えた。
「……満点。
学力は問題ないようだな……学校に行ってなくてこれほどとは」
採点をして驚く洸岳。それは洸輝も同じだ。
「まぁ、親の本とかよく読んでたので……」
リュカの両親は学校の教師だったためそれに関する本や資料はやまほどある。
1人になってからそれを読むのが日課になっていた。
「なるぼどな……まぁこれなら学校の勉強も大丈夫そうだ。」
洸岳は転校用の紙にスラスラ何かを書いている。
「……そうだな……学力が問題ないのだったら
明日から洸輝と同じクラスになれるだろうな
一応、緋位家に預けられた子どもになっている。」
リュカは頷く。
だが内心 行きたくない と言う言葉だけしかない。
地下の者ということからまず差別されるのは確実だ。
書斎室を出たあと用意された部屋へ行き、明日の準備をする。
「はぁ、地下に戻りたい」
ため息をつきながらふかふかのベットに入った。


