兵士が2人前に出てきて、洸輝と父親の前で止まるよう言った。
だが女性はその場に止まっても言葉は止まらなかった。
「リュカちゃんを連れて行くのですか……」
その女性はリュカが働いてる店の女性店長…リーサだった。
「お前たちは知らなくてもよいことだ。」
だが、洸輝の父親は冷たい言葉を放った。
それを聞き、リーサは連れて行くのだと悟り恐怖の色を見せる。
「そんな……お願いです。リュカちゃんを連れて行かないでください。
リュカちゃんがいなくなったら私たちは……」
リーサは兵士の向こうにいる洸輝と父親に手を伸ばす。
しかし、兵士に押さえられたため続きの言葉は聞くことができなかった。
「その女がここにいなくては何か困るのか?」
父親はリーサに問うとリーサは コクコク と勢いよく首を縦に振る。
「洸岳様。リュカという女を調べました。
このグルテカにいる犯罪者を仕留める“狩人”の一族の1人でした。
犯罪者側からはグルテカの魔女
地下住民からはサルムテルム・ベアン
(救いの女神)
我々兵士からはグルテカの執行人
と、呼ばれています。」
兵士が一通り話すと洸輝の父、洸岳は顎に手をあてて考え始めた。
洸輝はリュカが突然仕事をほっといていなくなったこと、
犯罪者たちがグルテカの魔女と呼んでいたことの意味が分かった。
もし、リュカがグルテカから離れるとさらに罪を重ねる犯罪者たちが増える。
かと言ってこのまま地下に置くのも危ないと考えていると
「リュカは連れて行ってもいいですよ。この町は僕が守りますから」
1人の少年が近づいて来て言った。


