放課後になって美術部があるという芭音と別れ、和樹の教室へ向かった。 案の定、和樹と数人が残っているだけで、話しやすそうな雰囲気だった。 「よっ、橘花どうした?」 いつも通り片手をあげて挨拶する和樹に少しだけ安堵する。 「教科書、忘れてるでしょ」 「わっ、まじだ。ごめんごめん」 そう言って教科書を渡してくる和樹を見て 私は口を開いた。